ワインの飲み方

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■保存

ワインは変化を受けやすいお酒であり、保存の際には光・振動・温度・湿度などに気を使う必要があります。保存には「暗く」「振動がなく」「常に12~14°Cくらいの温度で」「適度な湿度がある」環境に「寝かせて」保存するのが良いとされています。光・振動は共にワインの変化を促進させてしまいます。温度については高温であると酸化が進み、逆に低温であると熟成が進みません。湿度が少ないとコルクが収縮して中に空気が入ってしまい、寝かせるのもコルクに適度な湿り気を与える為の工夫です。これらの条件を一番容易に満たすのは地下であり、フランスなどでは一般家庭でもワイン保存用の地下室が存在することがあります。日本ではそのような地下室はまれですが、専用のワインセラーがあれば問題はないでしょう。ワインセラーを持たない場合には一般的に押入れや冷蔵庫に保存されますが、押入れは夏場に非常な高温になり、また匂いが移ってしまうので保存には良くなく、また冷蔵庫は「乾燥し」「振動が多く」「冷えすぎ」「食品の匂いが移る」ので良くないとされています。ただ熟成が進まないことを気にしなければ「1、2年ならセラー保存とあまり変わらない」とも言えます。一般家庭では長期保存、特に夏を越しての保存は考えないほうが良いでしょう。ただしこれらの保存に関する要素は長期保存する場合の話であり、すぐに飲んでしまうならば直射日光や高温(25°C以上)などに長時間さらさない限りはあまり気にする必要はありません。また光や温度以上にワインを変化させてしまうのは空気です。そのため一旦コルクを抜いてしまったワインは数日の内に飲まないと劣化してしまいます。どうしても余ってしまった場合はハーフボトルに移して食品用ラップフィルムなどで空気と遮断しておいたり、真空ポンプ式のワインストッパーを使用すれば一週間程度は持ちます。またワインによっては、抜栓後すぐでは味や香りが十分に発揮されず、空気に触れさせるために一定時間置いておくことが推奨される場合もあります。

■開栓

最近はAOCボルドーのついたワインにも、スクリューキャップのものが出てきており、ペットボトル、紙容器、缶入りなど、そのまますぐに飲めるワインも多くなりましたが、大半の高級ワインは今でもコルク栓で密封されており、これを抜くための道具が必要です。コルク抜きには、ワインを買うとおまけにくれるT字型のものから、1本数万円のものまであり、また方式も、おもなものだけで10種類ほどあり、それぞれ長所と短所があります。家庭用には、ウィング式が多く用いられています。プロのソムリエも使っているソムリエナイフは、素人でも、コルクの中心から垂直に差し込むコツを覚えれば、あまり力をかけずに抜くことができます。

■デカンタージュ

古いボルドーの赤ワインやポートワインは飲む直前に瓶から一旦デカンタに移し替える場合もあり、この作業をデカンタージュと呼びます。デカンタージュを行う理由は、第1にワインの澱を分離すること、第2に飲む前に少し空気にさらした方が風味が引き立つとされることです。ブルゴーニュワインは澱が少ないためにふつうはデカンタージュをしません。デカンタージュは必要ないという考え方もあり、個人の好みによるところが大きいです。
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